ぽんのこつ

青年海外協力隊ソロモン看護師隊員の備忘録です。

青年海外協力隊合格に向けてした10のこと

 わたしが青年海外協力隊を知ったのは中学生のとき。教科書に載っていた渡辺啓子さんの「無医村のやさしい人々」という話を読んで、漠然と憧れを抱きました。そんな憧れはすっかり忘れていましたが、親に勧められて看護学部に入学し、実習や国家試験をなんとなく乗り切り、そのまま付属の大学病院に就職し、このままでいいのかなーと思っていたところに、青年海外協力隊の説明会の中吊り広告を見つけました。その説明会で、看護師隊員として活動された方から直接お話を伺う機会があり、中学生の時の憧れの気持ちを思い出し、青年海外協力隊の合格がわたしの目標のひとつになりました。

協力隊の受験を決めたのが看護師1年目の春。初めて受験したのは看護師4年目の2016年春募集で結果は登録(補欠合格みたいなもので、結局繰り上がらず)、2回目の受験の2016年秋募集で合格することができました。

合格に向けて何か特別なことをしていたわけではないけれど、受験を決めてから合格までの4年間わたしがしていたことを書いてみます。

 

 

①実務経験3年

まず看護職の要請で大体必要とされる臨床経験3年以上を満たすため、大学病院に3年勤めました。経験がなくても良い要請も少ないけどあるし、逆に看護教育の要請などは5年以上の経験を求められます。実際、3年の勤務では経験としては十分とは言えないけれど、とりあえず条件を満たすことはできました。

 

②受験のための転職

協力隊の受験に対して理解を得られにくいこと、冠婚葬祭以外の希望休はほぼ出せないこと(シフトが出た後で協力隊の2次試験の日程が決まっても休める確証はない)、心身が忙殺される勤務の中3時間以上の残業が当たり前で帰宅するころにはヘトヘトになってしまうこと、年度末以外の退職は原則認めないこと…などの理由から大学病院で勤務をしながらの受験は厳しいなと思い転職を決意しました。同じ環境でも仕事と勉強と受験ときちんとこなしている方はたくさんいると思いますが、わたしには自分の時間が必要だったので、 3年目の夏に転職サイトに登録し、基本土日祝休み、残業なしの訪問看護ステーションに翌年4月に転職しました。

 

③親の説得

3兄妹の末っ子としてだいぶ野放しに育てられた私ですが、協力隊受験のことを両親に話すと、父親は協力隊員の事件や事故について色々調べて、せっせと私に教えてくれました。4年掛けてじわりじわり説得し、合格通知をもらう頃には反対しても無駄だなと理解してもらえました。1人では絶対頑張れないので、家族の理解は必須です。

 

④貯金

実家から通って大学病院で働いていたため貯金は比較的しやすい環境だったので、せっせと定額貯金してました。ニート期間に入ってからスリランカ、スペイン、北海道旅行に行ったりと自由に楽しめて、派遣後もすぐには困らない程度には余裕はあります。でも派遣の準備をする今、新たに買うものや年金などの出費の多さに愕然としております。準備に掛かったお金についてはまた書きたいと思います。

 

⑤説明会に参加してモチベーションを保つ

受験を決めてから、実務経験を積む3年間も定期的にJICAの説明会に参加していました。ホームページに説明会毎のイベントや参加予定の協力隊OBの情報が載っているので、看護職の人の話を聞きに行ったり、女子トークみたいなイベントに参加していました。日々の勤務が忙しすぎてついついやりたいことを忘れてしまいがちでしたが、説明会で直接話を聞くことで、自分のやりたいこと、わくわくすることは何かを思い出しモチベーションを保てていました。後述しますが、説明会ではいろんな人と出会いがあり、この人たちなしにはわたしの合格はなかっただろうと思うほどです。

 

⑥友達(受験仲間)をつくる

受験仲間は作ろうと思っていたわけではなかったのですが、協力隊の説明会で近くにいた子と偶然仲良くなりました。身近に受験仲間ができたことで、お互いに励まし合ったり、情報交換したり、2次試験前に面接の練習を一緒にしたり。その子は2016年春募集でHIV隊員に合格し、今はもうガーナで活動しています。その子が先に合格したからこそ自分の合格への意識も強くなったし、今後も派遣国は遠くてもその子の存在が活動の大きな励みになることは間違いないと思います。

 

⑦協力隊OBとの繋がりをつくる

これも偶然です、本当に周りの人に恵まれたなと思います。説明会で看護職の方の話を最後まで聞いていたのが私と上に挙げた受験仲間の子の2人だったんですが、ちょっとしたきっかけでそのまま3人でご飯に行くことになり、そこからずっとお世話になっています。たくさんのことを教えて頂いたり、国際保健のセミナーに誘って頂いたり、他の協力隊OBや同期になる協力隊員を紹介して頂いたり…このOBさんのおかげでわたしは国際保健や国際協力への一歩を踏み出すことができ、協力隊に合格できました。人との出会いって大切です。活動を精一杯することが恩返しになると思うので頑張ります。

 

⑧国際保健基礎講座、セミナーに参加する

OBの方に教えて頂いて、去年1年間、いろんなセミナーに参加しました。国際保健に最前線で携わっている方の講義やお話を聞けたり、ワークショップで色んなことを学んだり、新たな受験仲間を見つけたり、すごく有意義で楽しい時間を過ごすことができました。NCGMで開催されている国際保健基礎講座(http://kyokuhp.ncgm.go.jp/2017nendokeikaku0420.pdf)は、初心者にも分かりやすく国際保健の基礎が学べる全10回のコースで、医療職以外の人も参加していて、とても雰囲気が良く、おまけに受講料が1000円(学生は500円!)と安いので、とってもお勧めです。毎回違うテーマなので、興味のあるものだけ参加することもできます。わたしは8回参加したので修了証を頂けました。こういったセミナーは土日に開催されることが圧倒的に多いので、転職して正解でした。

 

⑨協力隊についてまわりに話す

家族や親しい友人に協力隊の受験についてや自分のやりたいことを話すようにしていました。人に話すことで自分の知識や考えが整理されるし、なぜやりたいのか、何がやりたいのかということが明確になりました。あとはこれだけ公言しておいて合格すらできなかったらダサいよと、自分にプレッシャーを与えました。

 

⑩協力隊のブログを読む

協力隊のブログはたくさんあるので、ちょこちょこ読んでいました。特に現在進行形で活動してる人のブログを読むのは憧れとテンションとモチベーションアップに効果的でした。あとは2次試験前にもたくさんお世話になりました。今もよく派遣前の準備についてのブログを検索してます。助かります。皆さん読みやすくて、面白いブログを書いていてすごいなぁと思うばかりです。

 

どうも自分の思うことを文書にすると長くなっちゃっていかんなと思います。今後の課題です。

 

そんなこんなでいよいよ7/6から派遣前訓練です。どきどきわくわく。準備進んでません。事前課題のレポートも本当にギリッギリ提出でした。なんならアウトだったかもしれません。

f:id:hikari0408:20170704022301j:image

 f:id:hikari0408:20170704023838j:image

荷物はスーツケース1つとリュック1つと郵送する段ボール1つ。シャンプー、本、靴など重くてかさばるものは郵送にします。

色んな人のブログを参考にしながら準備して、思ったよりは少なく済んだのですが、スーツケース半分が衣類とタオルで埋まったのは普通のことなんだろうか…?まだ持ち上げていないので、重さにも不安が残ります。

そういえばスペイン旅行の帰りもスーツケースがまさかの8キロオーバーで大変でした。手荷物で12キロ持って帰ってきました。